2015年9月23日水曜日

考え抜いた末に青年海外協力隊の任期終了後には「ゴミ野郎」を復業することにした

最近、青年海外協力隊任期終了後の進路について考え直す機会がありました。


これまでこのブログではイギリスだのマンチェスターだのアジ研だのと書いてきましたが、結果としてゼロベースで再考することにしました。


考えをまとめていく中で指針となったのは「私が生涯かけて何を成し遂げたいのか」ということでした。


リサイクル会社の面接で「世界中からゴミをなくすのが夢です」と言った



建築現場で分別のお手伝いをするだけの簡単なお仕事です☆


私は大学卒業後リサイクル会社で2年半ほど働いていました。


その会社に入る時に面接で役員からの「あなたの将来の夢は何ですか?(違ったかも)」という質問に対して私は「世界中からゴミをなくすのが夢です」と答えました。


ちょっと考えてみれば私がNGな回答をしているのは明白でしょう。

だってゴミがなくなったら会社が潰れてしまいますから。
(ということで、その場では適当に言い訳して「だから御社が必要なのです」みたいに繋げたけど。)


でも組織に属していない今は違います。
(正確にはJICAに属しているわけだけど。)


今は本気でその夢を追っています。

・・・ここ数ヶ月それを見失いかけていましたけど。


任地にいると周りからのノイズのせいでモノの見方が揺らぐ


地球温暖化がヤバいらしい



海水面上昇?いいえ違います。


自分自身がずっと以前から掲げてきた信念だったにもかかわらず見失いかけていたのには理由があります。


私の任地は太平洋にポツンと浮かぶ小さな島です。


そんな環境にあるためか、配属先である環境保護局の職員の関心は地球温暖化にあるように思えます。

つい最近も、エルニーニョ現象のせいでミクロネシア地域は今後数ヶ月降雨量が激減してしまうという話を聞きました。

それだけでなく、その原因は気候変動のせいであるとも。

その影響は島に住む全ての人達に影響します。

水の確保が難しくなるでしょうし、ブレッドフルーツをはじめとした食料生産にも影響を及ぼします。

そして言うまでもなく影響はミクロネシアだけでなく日本にも及びます。

研究者の中には地球温暖化には根拠がないと考えているような方もいるようですが、地震に対して日頃から備えておくのと同様に、「起こり得る災害」について備えておくことはごくごく当然のことです。



 
州都であるウエノ島以外では所々から湧き出ているお世辞にもキレイとは言えない水と雨水が貴重な水源


周囲の問題意識が私の問題意識も変えてしまった



地球温暖化がヤバいらしい。

そんなことを普段から考えていたら、「大学院では地球温暖化についても勉強しないと!」というように私の問題意識がいつの間にかすり替わっていました。

いや、すり替わってしまったというのは正しくないか。


正確には、もともと勉強しようと考えていたことにプラスして地球温暖化が加わったということです。


そこでネットで色々調べてみると、どうもイギリスの大学院は国際開発と地球温暖化が同時に学べるらしい。

しかもJICAの海外長期研修制度を利用できれば費用もそれほどかからない。


こうして私はイギリスの大学院進学に向けて準備を始めました。


・・・漠然と、「これで正解なのか?納得できるのか?」というモヤモヤした不安を抱えながら。


恩師のお叱りの言葉によって目が醒めた



そんな折、大学の恩師からメールをいただきました。

端的に書くと「お前が心底やりたいことは何だ?何のためにそこにいるんだ?今のままではどこに進学しようが得られるものはない。」ということでした。


あー、私が抱えていた形容しがたい不確定要素はそういうことだったのかー・・・と納得。

しかも恩師はこれのここは不要とか、なぜ〇〇を選ぶのか理解できないと、私が認識していなかった問題点まで指摘してくださいました。


これはもう、きちんと考えて悩み抜いた末に返事をしないとダメだな、ってことで2日間ほど考えて返信しました。

2日間程度で済んだのは、私の中に元々「芯」があったからです。

「信念」と言い換えてもいい。

そういうものがあったからこそ2日程度で済みました。

おそらく、任期終了後に同じことを訊かれていたらもう戻れなかったことでしょう。

(そんな「信念」を見失うなんてどうなの(笑)という疑問もあるでしょうが、それほどまでに任地の人達の「地球温暖化ヤバいよ」という雰囲気は凄まじいのです。どれくらい凄いかっていうと、地球温暖化対策と主張すれば大抵のことに予算が下りるくらいです。・・・って、なんかすごく言い訳じみてるなぁ。)


「原点」に返る


私は結局「ゴミ野郎」になるしかないのだ


私の「信念」あるいは「原点」はやっぱり世界中からゴミをなくしたいということでした。

地球温暖化は脅威かもしれませんが、それは私が取り組むべきことではないのです。

世界中からゴミをなくして、本来あるべき姿になった地球を次の世代に受け継ぐことが、私が考えてきたミッションでした。


まもなく新しい処分場までの中継ぎとして使われる予定の場所
すぐ隣に面している海はその美しさを保てるのだろうか


そんなことをずーっと考えていられるくらい私は「ゴミ野郎」になるしかないのです。

任地での活動においては「ゴミ野郎」の看板は下ろしましたが、任期終了後は再び「ゴミ野郎」の看板を背負います。


一時期見失っていましたが、これは私にとって大前提だったのでした。


「原点」のために私が任地で得た学び



この大前提を踏まえると、私が任地で直面している問題のうちのいくつかから、今後大学院で勉強あるいは研究すべきことがおぼろげながら見えてきました。

まだ大雑把ですが、開発途上国の廃棄物管理政策が機能しない問題の背後にある要因を明らかにし、その解決策を検討することです。


これだけなら青年海外協力隊に参加する前(それこそフィリピンに留学していた頃)から思いついていたことなのですが、任地で新たに発見したのは、その政策に関わるステークホルダー間の人間関係、職員のモチベーション、組織のコンプライアンス等々と廃棄物管理政策がうまく回らない要因は多岐に渡っているということです。

具体例を挙げてしまうと、環境政策の施行・監理機関である環境保護局のトップと、ゴミ収集と処分場運営の実働部隊である公共事業局のトップがすごーーーくプライベートな問題のせいで互いにコミュニケーションを取ることを避けているとかです。
(ここには書けませんけど、その問題ってのがまたすごくバカらしい(笑))


任地での発見から何をすべきかが見えてきた



上に挙げた問題が多岐に渡り、しかもそれがハード面よりもソフト面のそれである以上、そういったことが学べる環境に行くべきでしょう。

政策立案のソフト面が学べて、もちろん廃棄物管理そのもの、できれば技術的側面についての理解も深められるような環境。

そして当然私自身が、政策の分析や提案をできるようになることが必要です。


ということで、進路はゼロベースで再考中



以上書いてきた通り、私が任期終了後に何を学ぶべきかは随分クリアになりました。

今後は(悠長に構えてもいられませんが)、国内国外どちらに進学しても対応できるように準備をしながら進学先を絞り込んでいきます。


たぶん国内の大学院を選びそう。


また進展があったら更新していきます。



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