そんな宮崎さん、任期を終えてからはフリーで仕事をしているのですが、外部のブログで「青年海外協力隊になりたい人が最初にマスターすべきは英語力」などとズレたことを書いているので「お前は何を言っているんや」と物申しておきます。
青年海外協力隊の条件であるTOEIC330点は大きなハードルではない
テキトーに回答していれば採れる
“TOEICの点数が足りずに不合格になる受験生が毎年たくさんいます。”
こんなことが書かれていたのだけど本当なんですかねぇ?330点なんてテキトーにマークシートを塗りつぶしておけば採れる点数だと思うのですが。
あ、ちなみに件のブログはこちらです。
学校での英語の授業から離れてかなりの時間が経った人
とまぁ、いきなりケンカ腰な書き方をしてしまいましたけど学校の英語の授業から離れてからブランクが長い方には確かに難しいかもしれません。そんな方はTOEIC公式問題集を繰り返し解いてパターンを把握してください。それだけで330点なんて余裕で採れちゃいますから。
え?それだとちゃんと英語を理解できないじゃないかって?応募の時点ではまーっったく問題ないです。
だって、応募の時点ではあなたが英語の通じる国に派遣されるのかどうか分かりませんから。
青年海外協力隊で派遣される国が英語の通じる国だとは限らない
英語が公用語になっている国は英米の旧植民地の国
英語が広く使われている国というのは基本的にアメリカ、イギリス、オーストラリアの植民地だった国です。パッと思いつくところではインド、フィリピン、ミクロネシア、マーシャル、アフリカの数か国といったところでしょうか。
応募の時点ではどこに派遣されるかも分からないのに、ゼロの状態から英語の勉強を始めるのは賢いやり方とは言えません。
スペイン語圏やフランス語圏もあるよ
中南米、南米の国々はいくつかの例外を除いてスペイン語圏です。また、アフリカの何か国かはフランス語圏です。これらの国に派遣が決まっても英語の勉強を続けることはアホらしいですね。(ていうか宮崎さん自身がスペイン語圏に派遣されていたのに、この点に一切触れないのはズルいですわ。)
ちなみに、職種によっては中国の要請もありますので中国語が必要になります。
青年海外協力隊と国際機関はまったくの別モノ
国際機関に求められる英語力はTOEICなんかじゃ測れない
このブログの記事を読んでいてちょっと面食らいました。どうして突然国際機関の話が出てきたんだろう?
それはともかくとして、宮崎さんの話では
“国連インターンやコンサルタント会社に応募するためには、
理系専門職でも TOEIC スコアが 700 点は必要です。
文系で語学力を強みにしたい場合には、TOEIC 900点は欲しいでしょう。”
って書かれていますけど、そうした国際協力のプロを目指すような方がTOEICのスコアしかないって時点でアホか、と。
というのも、TOEICは別個になっているスピーキング・ライティングテストを受験しない限りは会話力と文章作成力が測れないのです。すなわち、フツーにTOEICを受験するだけじゃ求められている業務レベルに全然足りないのです。
ただ、コンサルタントに関しては入社するだけならTOEICで充分です。応募要項にTOEIC〇〇点以上と書かれていますからね。TOEFLやIELTSではなくて。
国際機関で働くにはTOEFLを受験する
例として外務省が国際機関に若手を送り込む仕組みであるJPO試験を挙げます。これにパスすれば2年間だけ外務省の負担で国際機関に派遣され働くことができるというものです。
このJPO制度では受験者はTOEFLスコアの提出を課されます。現行のTOEFLはインターネットベーステスト(iBT)と呼ばれ、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4技能が測られます。つまり多くの日本人が苦手としているスピーキングとライティングもこなす必要があるのです。
受験したことがあるか、問題を見たことがある人なら分かると思いますが、TOEICなんかとは次元が違う難易度です。一説にはTOEIC900点でもTOEFLiBTでは80点(120点満点)くらいだとか。これだけでもTOEIC900点ってのが国際公務員になるうえでは全く不充分だということが分かりますね。
長くなってしまったのでまとめ
青年海外協力隊に応募する時点なら英語ばかり勉強する必要はありません!
合格して、派遣先で英語が使われているようなら勉強しましょう。それからでも遅くありません。
ただし、将来的に国際機関に入ることを考えているのなら徹底的に英語の勉強もしておくべきです。
TOEIC900点じゃ全然足りませんよ。
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