前回のエントリからの続きです。
何より、協力隊に参加するにあたり自分に何らかのスキルがそれなりにないと職種を絞れません。
それどころか、年々学生や新卒の採用が増えてきているとはいえ、選考ではどうしても社会人の方が優先されます。(たぶん)
というか、協力隊で配属されるのは当然「職場」なので、社会人経験の方がそうした場に馴染みやすいと考えられるのは当然でしょう。
現役大学生や新卒が社会人に対抗するためにはそれなりの準備をする必要があります。
そこで以下の提案をしたいと思います。
(※ただしコミュニティ開発、環境教育、青少年活動など汎用性のある職種を受ける場合を想定します。)
1.大学に入学したら英語の勉強を徹底的にしましょう。(全職種共通)
2.社会科学系の学部であれば社会調査法や統計学の勉強をしましょう。(特にコミュニティ開発)
3.バイトをする際には頭をフル回転させましょう。(2015.6.28追記)
4.長期休暇では途上国のスタディツアーに参加するのも悪くありませんが、国内で農業や牧畜業(1次産業なら何でもいい)のアルバイトをしましょう。(コミュニティ開発など)
5.余力があれば西語や仏語、講座があればアジアやアフリカのローカル言語を勉強しましょう。(全職種共通)
6.環境教育の職種を狙うのであれば、サークルやNPOを通じて国内で環境教育活動の場数を踏むのもありです。(環境教育)
7.大学が提携していればアジア、中東、アフリカ、南米に交換留学しよう。(全職種共通)
まず1については言わずもがなですが、社会経験に乏しい学生が社会人と差異化を図るためには英語力の増強は欠かせません。
以前選考に関わった方から聞いた話では、TOEICで800点のスコアがあれば段違いに合格の可能性が高くなるとのことでした。
というわけで学生の皆さんはとりあえずTOEICで800を目指しましょう。
(戦略についてはこのへんを参照してください。)
2については選考で評価されるというよりは、実際に派遣されてから役立つといったものでしょうか。
これは二重の意味で重要です。
まず当然活動で役立つという点で重要であること、次に、もし大学に籍を置いたまま協力隊に参加するのであれば、きちんとした社会調査を行い統計分析をすることで卒論になるということです。
現地での調査に基づいた卒論は、大学院に進学する際にも役立つかもしれません。
3に関しては「マーケット感覚を身につけよう」という本を読んで考えを少し変えました。
居酒屋チェーンや飲食業でも構いません。
ただ、例えばお客さんの単価、売上と天候の因果関係、ビラ配りの効果等を普段から意識して働くべきです。
こうした点を普段から考慮することは開発途上国で活動する際にもきっと役立ちます。(2015.6.28追記)
居酒屋チェーンや飲食業でも構いません。
ただ、例えばお客さんの単価、売上と天候の因果関係、ビラ配りの効果等を普段から意識して働くべきです。
こうした点を普段から考慮することは開発途上国で活動する際にもきっと役立ちます。(2015.6.28追記)
4はコミュニティ開発や牧畜、農業関係の職種で協力隊に参加しようとする場合に必須になります。
一般的な大学生(特にいわゆる文系)は1次産業に従事した経験などないことでしょう。
そこでこうした仕事に時間があるときに従事していくことが他の応募者との差異化につながります。
また、私の母校もそうなのですが、文系ありながら農業研修を受けられる大学もあると思います。
幸いにしてそうした大学に在籍している学生は積極的に参加してみてください。
5はそのまんまですね。
ただ、英語の実力が不充分であれば、そちらを優先させてください。
というのも、あくまでも選考言語は英語ですからね。
6は環境教育限定です。
環境教育の要請内容の多くは日本国内で行われている環境教育プログラムの現地版です。
そのため、日本にいる間に少しでも多くプログラムの指導経験を積むというのは大きな武器になるでしょう。
NPOのボランティアの募集はネットで探せばいくらでも出てきます。
また、学内に環境サークルがあればそこを訪ねてみるのもいいと思います。
(余談ですが、環境教育の中でもゴミ処理を主に扱う「ブラウン系」の要請には上記の環境教育の指導経験はあまり役立ちません。むしろゴミ収集やリサイクル会社の工場でライン作業のアルバイトをしていた、等の方が役立ちます。)
まずは留学してみよう
7について長々と語りたいと思います。
国際〇〇学部があるような大学であれば、大体の場合アジアに交換留学できるプログラムを用意していると思います。
青年海外協力隊でいきなり2年間も僻地に飛ばされるより、まずは半年~1年くらいのスパンで留学してみましょう。
できれば開発途上国、新興国がいいですね。
たとえば私はフィリピンにあるUniversity of the Philippines Dilimanという大学に留学しました。
留学先では開発学や社会調査の授業を履修しつつ、仲良くなった現地学生からタガログ語を教わったり、日本のNGOにボランティアとして入り毎週のようにスラム(正確にはスクォッターエリア)に通っていました。
協力隊の面接でそのときのことを訊ねられたので、おそらくフィリピンに留学していたということはプラス評価されているでしょう。
留学中に忘れずに行って欲しいのは、たとえ不充分でも現地語の習得、そして現地の生活に溶け込むということです。
これらはそのまま協力隊でも求められるものなので、後々派遣されてからも役立ちます。
休学してでも留学するべき?
大学に、アジアや開発途上国への留学プログラムがない場合、あるいは留学の選考で外された場合はどうするか?という疑問があるかと思います。
休学して留学しましょう!!
とは断言できません。
というのも、もし大学在学中に協力隊に合格した場合、2年間休学をすることになります。
つまり4年制大学なら6年生まで在籍することになります。
その時に、留学のため1年間休学していたことがどう影響してくるかということは私には想像ができないからです。
休学して留学することのデメリット
話がだいぶ逸れるので簡潔に書きます。
1.前述の通り卒業が後ろ倒しになる。
2.休学留学には所属大学からの後ろ盾がない。
3.資金繰りが大変。
4.自分でアレンジするのも大変。
5.単位互換できないケースがある。
等が挙げられると思います。
もちろんメリットもあります。
ありますけど話が脱線し続けますのでここでは書きません。
(代わりにこんなサイトがあるので参考にしてみてください。)
話を戻します。
要するに、大学在学中か新卒で協力隊に参加するなら休学はしない方がいいというのが私の意見です。
(まぁ、とはいっても自分が大学生の頃なんて行き当たりばったりだったから、たとえ休学して留学してもどうとでもなるんじゃないのって気もします(笑)。人には勧められないということです。)
あ、ここまで書いておいてなんですけど、4年になり、卒論以外の単位は全て取って時間が余っているという学生には休学はしないで自費でアジアの大学に留学することはおススメできます。
思いつくところは以上でしょうか。
最後の一言だけ。
協力隊に参加するのは簡単です。
でも成果を残すのは困難です。
↓ランキングに参加しています。クリックで応援お願いします。
↓ランキングに参加しています。クリックで応援お願いします。
にほんブログ村
0 件のコメント:
コメントを投稿