まずは亡くなられた犠牲者の方々のご冥福を祈りたいと思います。
この事件を受け、世界中あちこちのランドマークの照明がフランス国旗の色に染まりました。一企業に過ぎないAmazonですらいち早くトップページにフランス国旗を掲げ哀悼の意を捧げました。
そんな中、私が違和感を覚えたのはFacebook上で自身のアイコンをフランス国旗の色に変更することです。そんな上っ面だけの行為をして一体何の意味があるの?
シリアじゃロシアがたった一度空爆しただけで数十人が亡くなっている
CNNによると、9月にロシアがシリア西部で行った空爆で数十人の市民が亡くなり、他の地域でも何人かが亡くなったそうです。
また、昨年行われた米軍等による作戦では900人以上が犠牲になりました。
こう書くと「だってシリアは戦場じゃないか。」という批判が出てくるかもしれません。でも、そこに住んでいる人々にとっては何物にも代えがたいホームであり故郷であり生活の場です。その点においてはパリもダマスカスも何ら違いはないのでは?
100人以上も亡くなったテロ事件だからフランスのために祈りたいって人にはそのへんも頭に入れておいて欲しいのです。
ていうか、フランス国旗だけじゃなく、せっかくなのでシリアの国旗も覚えてください。
スペインのテロの時はそんな反応しなかっただろ
911以降に起きた先進国でのテロ事件というと、今回の事件以前にもっと大きな事件がスペインでありました。
2004年3月11日、スペインのマドリードで起きた列車爆破テロ事件です。この事件では191人の一般人が犠牲になりました。
ちょうどこの事件が起こる1週間ほど前に大学の友人が留学先か旅行先のスペインから帰国したばかりだったので「命拾いしたね。現地の友達は無事なの?」といった会話をしたので印象に残っています。
この時、日本ではそれほど騒がれなかったような気がします。今のようにFacebookも普及していませんでしたからスペイン国旗にアイコンを代えるなんてこともありませんでしたし。(というか、まだまだmixiが全盛期でしたね。)
もちろん、上述の友人のように、知人やお友達がスペインにいるという人にとっては気が気ではなかっただろうと思います。では、それ以外の日本人はどうだったでしょうか?”Pray for Spain”なんて言っていたでしょうか?
結局、知り合いや友人がいるかどうかって所がポイント
つまるところ、知人や友人がそこにいるかどうかという点がポイントなのでしょう。そうした人がいないとなかなか海外で暮らす人達への想像力は働かないのです。
私にしたって、もしこの事件の発生が2週間ほど早かったらパリで行われていたテニスのマスターズ大会と被っていたので、出場していた選手の身の安全や現地のテニスファンのためにもっと真剣に祈りを捧げていたはずです。
でも正直言って私はそこまでフランスの方々のことを真剣に想うことはできません。だってフランスに知り合いや友人なんていませんし、普段は何の繋がりもありませんからね。
むしろシリアをはじめとした中東諸国で紛争の被害に遭っている人達のことの方が遥かに心配です。私にはまだシリア人の友人知人はいませんが、地元の街で中東から出稼ぎに来ている人々を見てきた分、まだ親近感があります。
世界中に友人を作るのが一番いい
Twitterでまさに上記のようなことを呟いたうえで「だからこそ私は世界中に友人を増やしたい」と言った方がいました。
究極的にはそれが一番いいですし、紛争を防ぐにも最良の解決策です。
私はまだまだその境地には至っていませんし、そもそも青年海外協力隊として来ている任地でも友人と言える人が何人いるのか自信がありませんが、せめて1か国に1人くらいはあれこれ議論ができるくらいの友人を作っていきたいものです。
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