その一方で、意外にも野菜の栽培がごくごく限られた規模で行われています。日本の統治時代に入ってきたキュウリとナスです。これらは栽培が割と簡単、というかここでは勝手に育つので馴染みやすかったのでしょう。
また、自生している果物や野菜もあります。ブレッドフルーツを筆頭にパパイヤ、マンゴーなどです。そして、自生している野菜もあります。それが空芯菜です。
空芯菜はそこらへんに生えている
水辺に自生する
空芯菜(和名はヨウサイと呼ぶそうです)は東南アジアが原産だそうで、暑い地域や時期に育ちます。(そういえば昔ベトナムに行った時には毎日のように空芯菜炒めを食べていたような。)チュークに元々自生したいたのかは分かりませんが、そこかしこから地下水が湧き出ているこの島は確かに発育に都合が良さそうです。
特に私がよく行くテニスコートの周囲には少々大きめの小川(というか水路?)が流れており、そこには見渡す限りの空芯菜が・・・。日本からチュークに出張に来た方から教えられて初めて知ったのですが(笑)。そういえば近所のおばちゃんが刈り集めていた光景を見たっけなーと。
道路のすぐ脇に大量の空芯菜 |
野菜だと認識されていない?
上の写真の場所でおばちゃんが刈り集めていたのを1度だけ見たっきり、他の人が収穫している場面に遭遇したことはありません。他の場所でも、です。
もしかして野菜ではなく、ただの雑草だと思われているのかもしれません・・・。
たまにスーパーで販売されている
刈り取ればタダなんですけど、誰かの私有地でしょうし、採る手間も惜しいので私はいつもスーパーで買います。フィリピン人が経営しているスーパーで一束1ドル。輸入もののキャベツが1玉3~4ドル(うろ覚え)することを考えたら「やや安い」くらいでしょうか。
スーパーで買う時にいつも疑問なのが、その空芯菜がどこで収穫されたのか?ということです。少なくともウエノ島の中心部付近ではないと思われます。もしかしたら他の島?近々訊いてみます。
空芯菜の栄養価は凄まじい
ポパイはどうしてホウレンソウの代わりに空芯菜を食べなかったのか
空芯菜は英語だとWater Spinachと書かれることからホウレンソウ並みに栄養価が高いことが分かります。パナマで農業指導をしていた青年海外協力隊OBの宮崎さんによると、ホウレンソウと比較して空芯菜は
“カルシウムは4倍!らしいです。
ビタミンAが5倍!
ビタミンB2が2倍!
ビタミンCが2倍!“
こんなに栄養素がたんまりと含まれていると、ポパイが食べたらチートになってしまって話が破たんしますね。
また、βカロテンも豊富らしく髪の健康維持にも効果があるそうです。これは薄毛に悩む私には朗報!
肥満に悩む(?)ミクロネシア人の救世主になるか!?
チューク州だけでなく、ミクロネシア連邦の全ての州で共通する課題なのですが、肥満率が高く、一説には世界一の肥満国だとか。調べてみたらWikipediaでこんなページを発見。
ミクロネシアは2位ですけど、ランク入りしているのって全部太平洋の島嶼国じゃないですか・・・。
ところで、傍から見ていてチュークの人達は太っていること自体は全然気にしていないように思えます。問題は肥満由来の病気です。糖尿病とか。その対策として保健局や病院あるいはローカルNGOが啓発活動をしているのですが、あまり効果はないように見えます。
そこで空芯菜の出番ですよ。
新陳代謝を高める働きがありますから、肉類やアイスキャンディーを採る代わりに空芯菜を~~・・・なんて都合良く事が運ぶとは思えませんが、空芯菜レシピを普及させることは役立つかもしれません。
今夜の夕食は空芯菜入りスパゲッティ
“Go local!”で行くならスパゲッティではなくブレッドフルーツから作ったコンを食べるべきなのでしょうけど、売っている単位が多過ぎるので勘弁してください。代わりに島で採れたナスも入れます。
余談ですが、チューク語でもナスはナスです。でもキュウリはクリになります。栗はチュークにはありません。
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