1つ目は隊員自身がアパートを借りて1人暮らしするケース。
2つ目は他の隊員と同じアパートで共同生活するケース。(たぶんこれは稀)
そして3つ目が現地人の家にホームステイをするケースです。
このホームステイ、人によっては避けるべきです。
(ただし、ミクロネシアに関してはホームステイが前提です。1人暮らしには相応の理由が必要になります。)
今回はその3つの理由について書いていきます。
1.上司の元でホームステイならやめておけ
任期の前半6か月間ホームステイしていた家 Pの部屋は3階 |
景色は最高でした |
私のホストファザーは配属先のボスでした。
その事実を首都でのオリエンテーションの時に初めて聞かされて、正直言って悪い予感しかしませんでした。
日本のケースでも会社の社長宅に海外から出稼ぎ労働に来た若手新入社員がホームステイするというケースがありますが、大抵の場合その新人が逃亡しますよね。
言うまでもなく職場の上司と家でも顔を会わせなければならないというのは多かれ少なかれストレスになります。
そして開発途上国という日本とは全く異なる環境においては、取り除けるストレス要因は可能な限り除くべきです。
私の場合、その上司が自分から
「私は仕事の話は家ではしたくないし、するべきでないと思うんだ。」
と言っていたにも関わらず(その時、「それは素晴らしい考え方だ」と感じた自分を3発ほどビンタしてやりたい)、いつの頃からか
「お前の活動はどうなっているんだ?ケンイチ(前任者)は毎日のように外回りをしていたぞ。」
などと家の中で小言を言ってくるようになりました。
(ちなみに、私の青年海外協力隊についての認識が前任者と異なっていたことと、前任者の行っていたゴミ収集システム改善分野に強力なリーダーが着任したたため。それと、そもそも活動の前半は職員の仕事に付いて回ることしか想定していなかったということもある。)
そのような状況になってから、私がホストファミリーを避けるようになるまでそう時間はかかりませんでした。
こうなると、彼らはもはや私に負荷をかけるだけの存在でしかありません。
そんな状態で更に3か月ほども我慢をしてしまいました・・・。
2.圧倒的に不健康な食生活ならホームステイはやめておけ
ホームステイ先の食生活は酷いものでした。
- 朝食:パンかドーナツ、コーヒー(ミルクはないので砂糖だけ入れる)
- 夕食:ご飯、鶏肉を醤油とニンニクで煮込んだスープ(ごくまれに白菜が入る)または煮魚か焼き魚
大体以上のようなパターンでした。
(昼食は職場の近くで弁当を買っています。)
なんというか、栄養素が色々不足しています。
明らかなのは野菜不足。
たまにスープに白菜が入る以外は野菜らしい野菜を見ることはありませんでした。
これがチュークの一般家庭の食事だというのなら納得できるのですが、環境保護局の局長という公私ともに海外出張を頻繁にしている立場の人間の家庭の食事がこんなにもアンバランスなのは異常と表現するほかありません。
しかも、彼は農業普及の研修に参加した経歴すらあります。
とにかく、私は野菜に飢えるようになりました。
(ビタミン不足からか、毎月のように体調を崩していました。)
1人暮らしをするようになってようやく野菜をたくさん食べられるようになりました。 まずそうにしか見えないけど。 |
3.人が多過ぎるならホームステイはやめておけ
これは途上国あるあるかもしれませんが、ちょっとお金のある家には親戚があちこちから集まってきます。
私のホームステイ先も例外ではなく、多いときは10人以上が家の中にいました。
その10人が固定メンバーではなく、時々ローテーションしていました。
それはつまり、私の知らない人が生活空間に常に誰かしらいるということでした。
(これはセキュリティの面からもよろしくない。実際2回ほど所持品を盗られた。)
典型的な核家族(むしろ母子家庭)で育った私には人が多過ぎるというだけでストレスなのです。
なので、繰り返しになりますが開発途上国という日本とは全く異なる環境においては、取り除けるストレス要因は可能な限り除くべきです。
(余談ですが、現在チュークに赴任しているもう1人の隊員は4人家族の元でホームステイをしており快適らしいです。)
まとめてみる
東洋経済オンラインに松井秀喜選手に関して興味深い記事が載っていました。
”中でも、野球に集中するために「コントロールできないことを気にしない」を心掛けていたというエピソードは有名です。
ルーキーイヤーに「マスコミから注目されているが、どのように報道されるか気になるか?」と聞かれた松井氏は、「気になりません。記者が書く内容は、僕にはコントロールできないからです」と答えたそうです。
自らのバッティング技術や調子はコントロールすることができる。そこはいくらでも頑張れる。が、それ以外のことは自分の力ではどうしようもない。であれば、そこに関心を持っても意味がないし、必要がない、ということでしょう。”
(出典:東洋経済オンライン「一流アスリートは、だから毅然としている ヤンキースOB松井秀喜の安定的なメンタル」, 2015年5月18日)
ホストファザーが誰かとか、ホームステイ先がどんな食生活かとか、何人住んでいるかなんてことは隊員自身にはコントロールできません。
私たち隊員自身がコントロールできるのは、そのままホームステイを続けるのかどうかということでしょう。
ひとたびホームステイをやめてアパートを借りれば、自分の生活のほぼ全てを自分でコントロールできるようになります。
人によってはそれによりストレスを大きく減らせるでしょう。
それならば速やかにホームステイなんてやめて1人暮らしを始めるべきです。
そこから新たな協力隊ライフが始まります。
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