言うまでもなく、活動計画やいわゆるPDCAサイクルを考えるうえで欠かせないことは、「着地点をどこに置くか」、あるいは「何をゴールにするか」ということです。
青年海外協力隊としての活動の着地点はどこか?
青年海外協力隊として活動している(していた)方であれば、何をもって活動の成果とするのかに悩まされている(いた)だろうと思います。
パナマで野菜栽培の指導をして先日帰国された宮崎さんはブログの中で
”ぼくたち青年海外協力隊にできることは、0を1にすることではなく、1を10にすることだ。”
と述べています。
しかし、環境教育の隊員にとっては0を1にすることが成果であると私は考えます。
途上国における環境意識の低さを変えなければいけない
どうすんだこれ? |
開発途上国のどこにでも共通する課題ですが、環境への配慮や対策は国や自治体の方針を決める際に低い優先順位になります。
これは家庭や個人でも同様で、誰もが自分の生活水準を向上させることを優先させる一方で、環境への配慮は蚊帳の外に置かれます。
私の任地では手軽に食べられるインスタントラーメンが人気ですが、それを食べた後のプラチックの袋はそこらじゅうにポイ捨てされてしまいます。
食欲を満たせさえすれば、その後に発生するゴミのことなんて誰も考えません。
(先日、インスタントラーメンをぼりぼりと食べ歩いていた小娘が私の目の前で袋をポイ捨てしました。超ガッデム。)
だからこそ私は彼らの価値観を変える必要を感じています。
価値観の押しつけ?知ったことか
価値観を変えようなどということは価値観の押し売りではないかという批判もあるでしょう。
知らんわ。
・・・私には人生における最終目標があります。
そのためには、開発途上国各国・各地域の環境問題を解決し、元の環境に戻すことが求められます。
私が改善したいものは任地の人々の生活ではなく、あくまでも自然環境(地球環境)なのです。
そのためならば、いくらでも彼らの価値観を変えましょう。
とはいえ、成果は1人では出せません
暴論を展開してしまいましたが、実際に現地で住民の価値観は全く別のものに変える必要があるかというと、そんなことはありません。
幸いにも、リユース製品のアイディアをレストランの店員さんや、お世話になっているローカルNGOのスタッフに話すと「やってみたい!!」と言ってくれます。
(余談ですが、私の印象では女性の方が関心があるように感じます。)
たとえ今現在の環境意識が0の状態でも、こうした肯定的な反応をしてくれる人達の価値観を崩してまで活動する必要はありませんし、そんなことはしたくありません。
価値観を壊す必要があるのは、例えば道路の脇に群がって酒盛りをした挙句に大量の空き缶を残して去っていくおっさんや若者達です。 チュークでは女性の飲酒は好ましくないので漏れなく男性が犯人。 こういう連中は0どころかマイナス。 |
むしろ、そのように関心を示してくれる人達にはリユース製品の作り方や技術を積極的に教えていくべきです。
そのプロセスを同じ人達に何度も繰り返すことによって0が1になると私は考えます。
やがて、そんな人達が島の他の人々にも学んだことを広めてくれるはず。
何より、今の私には頼もしい相棒がいます。
彼がいる限り、私が帰国してからも積極的に新しいことにも挑戦してくれるでしょう。
私の青年海外協力隊としての活動の着地点は
ズバリ島の人々が自発的にリユース・リサイクル製品作りに取り組むようになることです。
これにはエコクラブの対象である高校生も含まれます。
(ただ、エコクラブ活動の目標は生徒だけでクラブの運営ができるようになることが前提です。)
このままだと漠然としていて事後評価できないんですけどね。
でもこれが出来て(出来るようになってもらって初めて)成果を上げることができたと言えるのだと思います。
余談
私がいなくなってからもワークショップを受講した人達が技術を広めてくれるというのは理想的過ぎるというか、ファンタジーとすら思えます。
それに、そもそも青年海外協力隊員は必ず成果を上げないといけないのか?という疑問もあります。
これに関してはまた後日書いてみたいと思います。
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